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どうなるスマホ決済?

日本でスマホ決済(QRコード)が、急成長を遂げていましたが、ここに来て異変が生じているようです。

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  1. 加盟店の脱退
  2. なぜ、日本で広がらない?
  3. 日本で広がるようにするためには

 

1.加盟店の脱退

全国展開する讃岐うどん専門店チェーンの丸亀製麺は、2020年5月にスマホ決済のPayPay、メルペイ、AliPay、d払いの取扱終了となったようです。

丸亀製麺、QRコード決済「終了」告知が話題 運営会社に意図を聞くと...(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース

2019年4月から全国101店舗でPayPayを導入したのをはじめスマホ決済での支払いを受け付けてきましたが、約1年で終了することになりました。

スマホ決済サービス「PayPay」、4月19日(金)から全国101店舗の「丸亀製麺」で利用可能に - プレスリリース

その他、ラーメン専門店チェーンの幸楽苑は、2020年4月1日にPayPayを導入、同30日までの間、PayPayで支払うと20%のPayPayボーナスが戻ってくる「全国の有名飲食チェーンが対象!春のグルメまつりキャンペーン」の対象店舗になりましたが、キャンペーン最終後にPayPayによる支払いを終了しています。その他にもお試し導入で終了しているところもあるようです。

元々、PayPayが始めた「100億円還元キャンペーン」を皮切りに、各社がキャッシュバックキャンペーンを実施しました。消費税が、8%から10%に引き上げたのにあわせ、消費喚起策として最大5%のポイント還元でキャッシュバックする政府の「キャッシュレス・ポイント関連事業」も追い風になったのだと思います。

PayPayは、ソフトバンクグループなのでYahoo! BBの再現を思わせるように、導入コスト、決済手数料を無料にして加盟店数を増やしてきたのだと思います。

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2.なぜ、日本で広がらない?

決済サービスは、インフラです。現金、クレジットカード、スマホ決済など色々あると思います。どの決済手段を選ぶかは消費者です。決済手段にメリットがあれば利用するかもしれません。しかしながら店舗に訪れる人の年齢層、ITリテラシーは、千差万別です。全員に受け入れられる決済は、現金しか存在しません。

またオペレーションにも問題があると思います。日本には、SUICAEdyに代表されるような非接触決済が、先に導入されています。非接触の場合は、何で払うかを宣言してリーダーにタップすれば支払い完了です。しかしながらスマホ決済の場合は、アプリを立ち上げ、店舗の専用QRコードをスキャンす、金額を入力、店舗スタッフが金額を確認など工程が多いのも原因かと思います。

決済手段を広げるには、消費者啓蒙の地道な努力が必要ですが、決済手段が乱立する加盟店にとっては、オペレーションを簡素化したいのが本音だと思いますので、利用されないものは、極力排除したいのだと思います。

また、決済手段が多様化すると店舗のバックオフィイスも大変だと思います。現金だとすぐにお金が店舗に入りますが、他の決済手段を使うと、決済事業者からの入金となるため、伝票の付け合わせ作業が複雑になります。また、入金のタイミングラグが発生するため、キャッシュフローも考慮する必要があります。

 

3.日本で広がるようにするためには

中国では、Alipay、WeChat Payで支払いが済むところがほとんどです。なぜ、中国でスマホ決済が進むかというと、1つは、ニセ札の流通です。中国では、ATMでさえもニセ札が出てくることがありました。現にコンビニで現金で支払うと、ニセ札鑑定機にお札を通すことになります。

またもう1つは、コストです。紙幣を刷るにしてもコストが掛かります。中国の人口はアメリカよりも多いので、膨大なコストが掛かります。また現金は、ワイロ、麻薬取引、人身売買、武器の調達など色々なことに使われます。皆さんも映画で出てくるシーンを思い浮かべれば分かると思います。高額紙幣は、このような取引に利用されやすいので高額紙幣を廃止している国もあります。

つまり何が言いたいかというと、国策も1つの手段ということです。

2つ目としては、日本でもロイヤルホストやプロントなどでは、完全キャッシュレスの店舗を出しています。このような店舗には、ITリテラシーの高い人が訪れると思いますので、そのような人達だけを取り込むという戦略は有りだと思います。現在、コロナの脅威があるので、キャッシュれる店舗の拡大は、意外と加速するかもしれません。

3つ目は、海外展開です。Alipay、WeChat Payは、海外でも利用できます。最も中国人の観光客しか利用できないようですが、観光客を取り込む手段としてよく見かけます。

中国は、人口が多いので人を送り込むという戦略が取れますが、日本の場合は人口の減少を辿っているので同じ戦略は取れません。では、どうすればいいかというと、互換性を増やすのがいいと思います。スマホ決済のお金のチャージの仕方は、現金、クレジットカードもしくは銀行なので、それぞれの決済事業者は、海外のクレジットカードもしくは銀行からのチャージを受け入れるようにすればいいと思います。各銀行との接続コストなどが掛かりますが、日本初のグローバル決済を目指さないと将来的に生き残れないのではないかと思います。

私は依然、中国に行くときに銀聯カードを持って行ってました。その後、Alipayが日本のクレジットカードの登録を受け付けると、今ではAlipayしか利用してません。両替もほとんどする必要がなく、非常に便利です。

日本は、Japan Qualityにこだわるところが有りますが、決済はインフラなので誰もが、安心、安全、簡単に利用できる必要があります。是非、目指して欲しいものです。

 

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