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大韓航空とアシアナ航空の合併

大韓航空は、11月16日にアシアナ航空を1兆8000億ウォン(約1700億円)で買収すると発表しました。新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、韓国の2大航空会社が統合されることになりました。今回は、合併による影響を書きたいと思います。

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1.大韓航空アシアナ航空とは

2.統合による影響

3.ANAJALに与える影響

1.大韓航空アシアナ航空とは

大韓航空は、韓国のフラッグキャリアで1962年に設立されています。所謂日本のJALのような存在です。航空会社のアライアンスは、デルタ航空ベトナム航空が参加するスカイチームに所属しています。

アシアナ航空は、1988年に設立され、日本のANAのような存在です。実は、アシアナ航空の身売りは今回に始まったことではなく、LCCなどとの競争激化で、2015年12月期には負債が8.4兆ウォンに達するなど経営が悪化し、2018年には本社ビルを売却しています。しかしながらそれでも資金繰りに苦しむようになったため、錦湖アシアナグループは2019年4月、アシアナ航空を売却すると発表しています。2019年末には、現代財閥系列の現代産業開発(HDC)と未来アセット大宇のコンソーシアムがアシアナ航空を買収することが決まっていましたが、新型コロナウィルスの影響により、買収が白紙撤回となっていました。航空会社のアライアンスは、ANAと同じスターアライアンスに所属しています。

 

2.統合による影響

大韓航空は、今回の買収により、「路線網、航空機、供給規模などの主要指標で、世界の超大手航空会社との競争に打ち勝つための基盤を築くことができる」としています。

国際旅客RPK(航空便当たり有償乗客数に対し飛行距離をかけたもの)基準では大韓航空が18位、アシアナ航空が32位で、2社合わせると10位のアメリカン航空と同程度になるようです。また、国際旅客輸送基準では大韓航空が19位で、アシアナ航空が36位、合わせると10位となり、国際貨物輸送基準では大韓航空が5位でアシアナ航空が23位、合わせると3位になるようです。

今回の買収で初めて知ったのですが、実は大韓航空保有機数は約160機、アシアナ航空は約100機で、ANAが約230機保有していますので、会社の規模としては、比較的小さな航空会社であったことが分かります。そのため、経営統合は規模の拡大のためにも必要不可欠だったかもしれません。

また、アシアナ航空は、スターアライアンスからスカイチームに移ることになるかもしれませんが、既に北米路線は、スカイチームデルタ航空が仁川空港をハブ空港として利用していますので北米に行く場合、同じアライアンスで便利になるかもしれません。

ただ、大手2社の合併となりますので、実際の実現においては、独占禁止法に抵触するかどうかがポイントになるかもしれません。

 

3.ANAJALに与える影響

JALは、アライアンスチームが異なりますので、あまり影響はなく、これまで通りではないかと思います。一方でANAですが、アシアナ航空とは、日本全国からの韓国便について、コードシェア便を拡大していましたので、アシアナ航空が、スターアライアンスでなくなると、自前で便数を確保するか、それとも個別にアシアナ航空と協定を維持する必要があります。日本から韓国への渡航者数は、コロナ前は、年間300万人を超えていますので、維持できるかどうかがポイントとなりそうです。

北米路線については、ANAは、ユナイテッド航空がありますので、あまり影響はなさそうですが、スターアライアンスを利用する人は、選択肢が減りますので、航空券の値段に影響があるかもしれません。

また、マイレージについてもスターアライアンスのユーザーは影響があります。これまでANAの会員は、アシアナ航空でもマイルが付与されていましたが、これが、スカイチームになってしまうとどうなるかがポイントです。

新型コロナウィルスによる影響が大きい航空業界ですが、まだ色々と再編が起こるかもしれません。

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