ファンタスティック アジア!

タイ旅行とカンボジア旅行を楽しくするブログ

JNS Holdings(3627)、優越的地位の乱用?

あまりネットでは話題になっていないようですが、JNS Holdings(3627)とバリューデザイン(3960)が、骨肉の争いを広げています。

f:id:faranfaran:20211010161358j:plain

 

JNS Holdingsとは、ネオスという会社が、ホールディングスカンパニー化したもので、モバイルアプリなどのシステム開発を行っています。

JNSホールディングス株式会社 | “技術”と“感性”で壁を越える、未来を創る

バリューデザインとは、電子マネーのシステムを提供している会社で、モスバーガーDEAN&DELUCAなど様々なプリペイドカードのシステム提供をしています。

ハウス電子マネー発行システムのバリューカードで販売促進|株式会社バリューデザイン

 

1. そもそもの2社の関係

2. 敵対的買収に発展

3. アララ(4015)に譲渡

4. 優越的地位の乱用?

 

1. そもそもの2社の関係

JNS Holdingsとバリューデザインは、2015年6月に資本提携を行っています。当初は、バリューデザインの顧客にモバイル決済を導入するなど、協力的な資本提携だったようです。

ネオス(3627)、バリューデザインと業務提携 総合電子決済ソリューションを強化|M&A ニュース速報 | M&A タイムス

また当時は、バリューデザインがIPO前でしたので、バリューデザインのIPOにより多額の収益を得ることが出来ました。

https://shikiho.jp/news/0/132812

 

2. 敵対的買収に発展

ところがその後、JNS Holdingsがバリューデザインの株式を徐々に買い占め、保有比率を44.91%まで拡大しました。保有比率を拡大している中で、明確な株式買い増し理由については、述べていません。

 

3. アララ(4015)に譲渡

その後、買収後のシナジーがないと思ったのか、2021年8月にバリューデザインの競合のアララ(4015)にバリューデザインの株式を譲渡すると発表しました。

JNSが大幅高、バリューデザ株式売却で特別利益計上へ | 個別株 - 株探ニュース

アララもバリューデザインの株式取得を発表しています。

https://global-assets.irdirect.jp/pdf/tdnet/batch/140120210810482180.pdf

 

4. 優越的地位の乱用?

これで一件落着かと思いきや、バリューデザインは、9月28日の定時株主総会を延期し、下記リリースを発表しています。

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS80583/b00e79ed/ef59/43ef/9de8/fda5832b0d32/140120210927402761.pdf

内容は、要約すると下記となります。

①JNS 社取締役である中野氏及びJNSの推薦する田村氏が取締役候補に含めること。
②共同事業契約において、本来は当社が獲得可能なレベニューをJNS が獲得可能となる取引を追加。
③バリューデザインにより契約を終了させる場合にのみ、JNS の未回収投資額及び違約金を支払う旨。
④JNSから上記内容の覚書を締結しなければ、議案に含まれる現任役員のうち、現代表
取締役である尾上氏を含む一部の再任を認めない旨の要求。

 

これに対してJNSは、反論リリースを10月7日に発表しています。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/3627/announcement2/72693/00.pdf

内容は、株主としての立場、また適法に株主総会の延期が行われたかどうかに留まり、バリューデザインが主張する内容については、触れていないのが現状です。

もし、この内容が事実とすると独占禁止法で定められている「優越的地位の乱用」に該当するのではないでしょうか?

バリューデザインもそうですが、JNSの株価も1年前は900円台をつけていた株価も現在は、500円台前半とさえない状態です。

f:id:faranfaran:20211010170812p:plain

今期は、計画より上方修正をしているものの昨年を下回る内容となっており、本業で稼いでもらいたいです。このトラブルが、株価を下げることにならないことを祈ります。

 

©FANTASTIC ASIA! All Rights Reserved.
プライバシーポリシー お問い合わせ