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特殊詐欺グループがカンボジアを目指す理由

カンボジア北部のホテルで、特殊詐欺への関与が疑われている日本人グループのうち容疑者の2人が、詐欺の疑いで逮捕されました。

 

www3.nhk.or.jp

カンボジア日本大使館によると、最近、カンボジアにて好条件の仕事があるなどとして外国で希望者を勧誘し、カンボジアに到着した直後に旅券や連絡手段を取り上げ自由な外出を制限するなど監禁状態に置いた上で、当初約束していた活動とは異なる不法行為に従事させたり本人の意思に反して労働を強いるような事案が発生しており、少数ですが邦人の被害事例も報告されているようです。
 
様々な被害事例がありますが、概ね共通している特徴は以下のとおりです。
・居住国(日本を含む外国)にて知人や親族(外国人の場合もあれば本国(日本であれば日本人)の国籍者の場合もある)から、カンボジアで条件のいい短期(数週間から数ヶ月)の仕事があると紹介される。
・報酬が示される場合は月額数千ドル程度で、「仕事」の内容は簡単な翻訳作業や事務作業など専門性が低く負担の軽いものと説明されるが詳細な説明はほとんど無い。
渡航費用や現地滞在費は全て雇用主負担で、査証などの事務手続きも全て雇用主が行う。
・滞在先として高級ホテルを用意したり、移動手段として高級車をあてがうと約束する場合がある。
カンボジア到着直後に旅券や携帯電話などを監視役に取り上げられ、行き先も告げられないまま監視付きの施設に移される。
・本国から「案内役」が同行する場合がある。
・滞在先の施設では、振り込め詐欺などに悪用されると思しき内容の文章の確認等を強要され、外出や外部との接触が制限される。


 カンボジアでは以前より国内外の犯罪組織による不法な活動が問題となっていましたが、法制度が未発達で汚職も蔓延しているともされており、当局による取り締まりが十分ではなく、こうした不法行為に巻き込まれた場合には解決が容易でないこともあります。
 
 つきましては、特に知人等からの紹介を受けてカンボジアでの就労を検討・予定されている場合は、上記のような情勢を理解し、安易に勧誘に同意することなく、勤務先が信用に足りるものか、安全が確保されているものか等につきご自身でよく確認し、確認できない場合は渡航を取りやめることも視野に入れて慎重に判断して下さい(大使館では個々の就労先や就労事案の安全性や信憑性について判断できません。)。

www.kh.emb-japan.go.jp

 

外務省でも海外での特殊詐欺に関して注意喚起を行っています。

○「海外で短期間に高収入」「簡単な翻訳作業」といった、いわゆる闇バイトの謳い文句に誘われ、海外において特殊詐欺事件のいわゆる「かけ子」や「受け子」として犯罪に加担させられた結果、組織内のトラブルにより暴行を受けるなどの被害や、加害者として現地警察に拘束される事案が多く発生しています。
○このような求人に安易に応募することがないよう、また、意図せず犯罪の加害者になることがないよう、十分慎重に行動してください

1 近年、東南アジアを中心とする海外において、特殊詐欺事件のいわゆる「かけ子」や「受け子」として犯罪に加担させられた結果、現地警察に拘束される事案が多く発生しています。

2 「海外で短期間に高収入」、「簡単な翻訳作業」といった、いわゆる闇バイトの謳い文句に誘われ、「海外旅行に出かけて小遣い稼ぎができる」といった安易な気持ちで海外に渡航した結果、意図せず詐欺犯罪の加害者になってしまうケースがあります。こうしたいわゆる闇バイトに一度加担してしまうと、「やめたい」と思っても、パスポートを取り上げられて軟禁状態となり、また、自分自身や家族等の個人情報をもとに脅迫され、抜け出すことができないばかりか、組織内でのトラブルにより、暴行を受け重傷を負うなどのおそれがあります。

3 短期間で多額の報酬を得られるような仕事は、海外でも通常はないことを十分認識し、安易にこうした求人に応募することがないよう、また、意図せず犯罪の加害者になることがないよう、十分慎重に行動してください。

www.anzen.mofa.go.jp

 

では何故、特殊詐欺グループは、カンボジアを目指すのでしょうか?

記事によると、中国人の特殊詐欺グループが多いので、日本人にとっても滞在しやすい。ラオスに比べて通信インフラが整っている。他の東南アジア諸国と比較して、経費が安く抑えられる。また、警官の汚職率が高いのも理由として挙げられています。

mainichi.jp

 

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