カンボジア、拡大する中国のオンライン詐欺集団
前回、中国人のオンライン詐欺について書きましたが、Reutersが、グローバルに拡大するオンライン詐欺集団について記載しています。
前回の記事に関しては、こちら。
前回は、中国人のオンライン詐欺集団が、主に中国でコールセンターの仕事があると中国人を集め、シアヌークビルに連れて行き、監禁の上、オンライン詐欺の仕事に従事させるというものでした。
しかしながら今回、Reutersが記載しているのは、新型コロナウィルスによりフライトが無くなったため、餌食となる詐欺の電話を架けさせる人を東南アジア、アフリカからも募集しているとのことです。特に学校の先生、建設労働者など、カンボジアで仕事をしていたものの解雇となり、国に帰れなくなった人もターゲットとなっているようです。
まず、上記の写真のようにコールセンターの職種の募集が、Facebookなどで行われるようです。上記の求人広告は、英語が必須となっています。その後、カンボジアに連れて来られると、監禁され、携帯電話を渡され、Facebookなどで架空のアカウントを作成し、投資の勧誘を行い、詐欺を働くそうです。
被害者によると、3日間飲まず、食わず、監禁されていた部屋のトイレの水を飲んでいたと被害を訴えています。また、詐欺を辞めたいというと暴力を振るわれるか、他の詐欺グループに売り渡すと脅されるそうです。解放されるには、国にいる両親もしくは知り合いにUSD2,000の身代金が要求されるそうです。
監禁されている人は、数百人に及び大半は中国人としています。しかしながら、フィリピン、タイ、バングラディッシュ、ネパール、タンザニアなどの人もおり、中には妊婦もいるそうです。1日、8人にコンタクトするのがノルマとなっており、8人にコンタクトできるまで寝ることも出来ないそうです。
Reutersがカンボジアの当局に問い合わせたものの、詐欺集団がいることは認識しているが確たる証拠がないと回答があったようです。これは、カンボジアによる汚職の蔓延と警察による強制力の弱さが問題としています。
先日もプノンペンでオンライン詐欺のアジトが摘発され、中国人、台湾人、ベトナム人合計200人が検挙されています。
カンボジアは、ビザの緩さ、当局の汚職と強制力の弱さから詐欺集団にとっては、天国としています。
Chinese scammers enslave jobless teachers and tourists in Cambodia