Kyashの「残高利息」サービスの見直し
先日、Kyashから「残高利息」サービスに関する見直しのメールが届きました。
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1. 「残高利息」サービスとは
2. なぜ見直し?
1.「残高利息」サービスとは
「残高利息」サービスとは、銀行口座から入金した残高に対して、年利1%の利息を「Kyashバリュー」として付与するサービス。付与されたKyashバリューの出金はできず、Kyashの決済でのみ利用できるサービス。
現在、みずほ銀行の定期預金金利が0.002%となっている中で1%は、破格の金利だと思います。付与された利息は、キャッシュアウトできないということなので、入金ポイントのようなイメージだったのかもしれません。
2. なぜ見直し?
「残高利息」サービスを発表してから、監督省庁やパートナー企業、ユーザーから多くの反響があり、当初は想定していなかった混乱が生じる懸念があるとのこと。
また、メディアによるとKyashは資金移動業として本サービスを提供する予定であり、銀行業の免許は取得していないが、同社によると、法律上の問題があったり、金融庁から指導があったりしたわけではないという。名称まで変更する理由については、「名称自体がNGではない」とのことだが、サービス設計全体を見直すためだという。とのことです。
確かに利息という名称を利用すると、銀行法に抵触しそうな気がします。また、出資法も気になります。また、一番大きいのはシステム上の問題ではないでしょうか?Kyashは、1回あたりの入金金額の下限、上限を決めてはいるものの、累積限度額を超える入金があった場合、入金時に入金を防ぐシステムが対応できているかがポイントになりそうです。もし対応できていない場合、顧客に連絡を取って返金するという作業が発生すると思います。
また、顧客からの預かり金とKyashが付与する利息分を分けて管理するデータベースも必要となります。更に買い物等で利用した場合、預かり金と利息どちらが先に充当されるのかも気になります。Kyashは、ポイント付与も行っていますので、更に利息1%を顧客に還元するとなると、原資がどこから出ているのかも知りたいところです。