ペイメントサービス「Kyash」の不正引き出し
現在、不正利用、不正引き出し問題でドコモ口座が問題となっていますが、その他のペイメントサービスでも不正引き出しが行われています。今回は、「Kyash」を見てみたいと思います。
1. Kyashとは
2.不正引き出し
3.Kyashの対応
1. Kyashとは
Kyashとは、所謂プリペイドカードです。お金をカードに入金することで利用できます。Visaのブランドロゴがついていますので、クレジットカードと同じように利用できますが、カードへの入金が前提となりますので、入金額以上の利用はできません。
また、Kyashのアカウント同士であれば送金も可能なようです。カードの作成は、モバイルアプリのみとプラスチックカード発行の両方があるようです。
2.不正引き出し
9月15日にゆうちょ銀行が、Kyashから不正引き出しがあったとして利用を停止しています。
イオン銀行でも不正引き出しがあったとして利用を停止しています。
Kyashのホームページを見てみるとなんと、銀行からの入出金サービスを開始したのは、2020年9月7日。わずか1週間で不正利用されたということになります。さすがに1週間というのは、初めから仕組みに構造的な欠陥があったとしか思えません。もしくは、仕組みを理解している内部犯行の可能性があるのではないでしょうか。
私も、モバイルのアカウントのみ保有していましたが、幸いなことに利用したことはありませんでした。今回の報道を受け、速攻で削除しました。
本日より銀行口座からの入出金に対応 - Kyash NEWS
3. Kyashの対応
ホームページを確認する限り、9月16日時点で何もアナウンスはありませんし、利用できる金融機関としてゆうちょ銀行、イオン銀行の記載があります。
また、不正補償制度は一応あるようです。但し、損害の発生から10日以内となっています。今回は、テレビでも報道されていますので、諸条件は撤廃されるかもしれません。また、資本金は、74億円あるようですので、被害者の方には全額保証されるのではないでしょうか。
そもそもこのプリペイドカードサービスは、流行っているのでしょうか?2017年度にアプリが20万DLされたと記載されていますが、決済機能については、クレジットカードやデビットカードもあります。送金にしても相手がKyashのアカウントを持っている必要があります。若年層を除くと、ターゲット層が良く見えない気がします。
また、この会社の記事を読むとバンキング関連のサービスを今後展開となっていますが、果たして大丈夫なのでしょうか?資金決済法の監督官庁である、財務局もしくは金融庁がきちんと原因調査をしてもらいたいです。また、不正引き出しの手口についても公開をしてもらいたいです。