アメリカ、薬物による死者が1日当たり250人
アメリカでfentanyl(フェンタニル)による死亡者数が増加しています。fentanylは、主に麻酔や鎮痛、疼痛緩和の目的で利用される合成オピオイドとされています。
1. fentanyl(フェンタニル)とは?
fentanylは、主にがん患者の鎮痛に処方されてきました。効果は、Heroinの50倍、モルヒネの100倍の鎮痛効果があるそうで、極めて強力な鎮痛作用を持っているようです。モルヒネを始めとするその他のオピオイド性鎮痛薬と同様、循環器系にあまり影響はないようですが、呼吸器系に影響を及ぼすそうです。
2. 致死量
アメリカのDEA(麻薬取締局)によるとfentanylは非常に強力なため、わずか2mmgで致死量に達するそうです。コインと比較すると下記のようです。
3. 過剰摂取による死亡者数が増加
アメリカでは、薬物の過剰摂取による死亡者数が増加傾向にあります。データから換算すると1日当たり250人、1時間当たり11人が死亡していることになります。
Heroinなどによる死亡者数が減少傾向にある中、fentanylによる死亡者数が急増しているのが分かります。
有名人でも歌手のPrinceが、fentanylの過剰摂取で死亡しています。
4. fentanylの製造元
fentanylの主な製造は、中国で行われているようです。2017年までは中国の医療向けウェブサイトで簡単に購入できたようですが、現在は規制されています。規制されると、ダークサイトやストリートなどで違法な取引が行われることになります。
North Dakotaでは、中国人が、4つの工場でfentanylを製造し、ダークサイトと暗号通貨を使って薬物の取引をしていました。
Mississippiでも中国人が、化学工場でfentanylを製造し、販売していました。
5. バイデン政権の対応
前トランプ大統領は、中国に対して米国に大量に流れるfentanylを取り締まるとの約束を果たしていないと痛烈に批判し、中国に対して規制を要求してきました。しかしながらバイデン政権は、この薬物問題に対してMexicoなどと話しはしているものの有効な手段を講じることが出来たいない状況です。
現在、アメリカで急増している不法移民の中には、fentanylを持ち込む者も少なくなくないようです。果たして中間選挙は、どうなるでしょうか?