コロナウィルスは、中国が原因?
コロナウィルスは、中国から発生しましたが、現在は、武漢の研究所が発生起源か、それとも野生動物を販売していた市場かという議論になっています。
- 野生動物はなぜ、危険なのか?
- 野生動物に関する中国の対応
- WWFの報告書
1.野生動物はなぜ、危険なのか?
コロナウイルスの発生により、人獣共通感染症、すなわち動物と人間の間で相互に伝染する病気が注目されています。世界保健機関(WHO)は、人の疾患をもたらす病原菌の少なくとも61%は、その起源が人獣共通であることを報告しています。
SARS、MERS、エボラ出血熱といった危険な感染症も、すべてこの動物から人に広がるウイルスを原因としたものでした。そして、これらの感染症を拡大させる主因の一つと目されているのが、食用などを目的として行われている野生動物の取引です。
2.野生動物に関する中国の対応
中国政府は、野生動物の販売厳禁を命じる公告を発布しました。これは中国市場監督管理総局、農業農村省、国家林業草原局(林草局)が合同で出した公告となっています。
①各地にある野生動物の繁殖場は隔離され、出荷、転売を厳禁。
②各地の市場、スーパー、レストラン、ネットショップなどにおいて、いかなる形であっても野生動物の取引の厳禁。
③野生動物の違法取引、ルール違反を見つけた場合、ホットラインで通報。
④各地の関連部門は検査を強化し、本公告の規定への違反を見つけた場合、法に基づき、厳格に捜査し、経営者、経営場所に対する営業停止、整頓、封鎖、犯罪容疑がある場合は公安機関に移送。
中国では、野生動物を違法に捕まえて売買することは禁止されているようですが、捕獲して食べることについては、特段違法ではないようです。
中国では野生の動物が滋養強壮などに効くと信じられ、珍重されてきたようです。「タケネズミ」などが滋養強壮に良く、美味と紹介されている本もあるようです。
日本でもジビエと称して野生動物を食べる風習がありますので、これと同じようなことだと思います。
3.WWFの報告書
WWFは、2020年3月、香港、日本、ミャンマー、タイ、ベトナムで、コロナウイルス感染と野生生物取引に関する市民の意識を調べるため、世論調査会社のGlobeScanに調査を委託し、4月7日、その結果を発表しました。
過去1年間のうちに市場で野生動物を購入したことがあるかという質問にたいして9%の人が購入したことがあると回答しています。
その中で驚くのが、下記の購入した野生動物です。
鳥は、イメージできるのですが、ヘビとコウモリを購入する割合が高いのに驚きました。WWFの報告書は、下記URLを参照ください。
https://www.wwf.or.jp/activities/data/20200407wildlife01.pdf
日本は、食用としての野生動物の購入は、イメージがないかもしれません。しかしながらペットブームですので、ペットから感染するリスクもありますので、注意が必要かと思います。