Google, Facebookに対決を挑んだオーストラリア政府
オーストラリア政府が、GoogleやFacebookに対し、ニュースコンテンツを提供する企業にロイヤリティーを支払うよう義務づける法案を提出しました。これは、Googleの検索結果やFacebookのニュースフィードに国内の出版社や放送局のコンテンツが含まれている場合は、広告収入を現地企業に支払えというものです。この結果がどうなったか記載したいと思います。
1. Googleの対応
2. Facebookの対応
3. 他の国にも影響する?
1. Googleの対応
Googleは、当初、議会公聴会で「実行不可能だ」と語り、法案が成立した場合は「オーストラリアでGoogle検索の提供を止めるしかない」と述べ、オーストラリアからのGoogle検索サービスの撤退の可能性をちらつかせていました。
しかしながら、ここで登場したのがMicrosoftで、Microsoftは、オーストラリアの首相と会談し、「Googleが検索エンジンを撤退した場合、Bingでギャップを埋めることができると確信している」と発言しました。
その後、Googleはオーストラリアのメディア大手Seven Westと契約したほか、メディア大手のNine Entertainmentとも年間コンテンツ使用料として約25億円を支払う契約を締結することになりました。相次いで結ばれる契約からGoogleは、オーストラリアの法律を順守することを表しています。
2. Facebookの対応
一方でFacebookは、全く逆の対応を取りました。Facebookは、オーストラリアのユーザーがプラットフォーム上でニュースリンクを共有したり閲覧したりすることを禁止すると発表しました。これにより、オーストラリアのFacebookユーザーは、ニュースを読むのに他のサイトを利用することになります。
Facebookは、オーストラリア政府の対応に対し、「オーストラリア、そして世界のユーザーの利益を損なうものだ」と強調しています。また、オーストラリアのユーザーのフィードにあるコンテンツのわずか4%がニュースだと明らかにし、影響が少ないことを発表しています。
3. 他の国にも影響する?
このオーストラリアの結果を受けて、カナダ政府が同様の法案の検討に入ると発表しています。オーストラリアと同じような法案にするか、それともフランスで実施されているニュースコンテンツを利用する場合の対価報酬にするのか様々な方法を検討するようです。
Canada Vows to Be Next Country to Go After Facebook to Pay for News | World News | US News
オーストラリアにしてもカナダにしても英語圏なので、ニュースフィードしやすいということはあるかもしれませんが、果たして日本政府は、どのように動くのでしょうか?あまりにも巨大化し、利益を上げすぎるとこうなるのでしょうか?まさに出る杭は打たれるという感じです。