コロナが続く中、旅行会社のアイデアが面白い
コロナウィルスは、旅行会社にとって多大なる損失をもたらしています。
JTBは、緊急事態宣言により、国内全店舗は一部店舗での電話対応を除き、5月31日まで臨時休業。こうした状況下で第1四半期(4月~6月)の販売人員は、国内ツアーのエースJTBで前年比2.0%、海外ツアーのルックJTBでは前年比ゼロとなり、非常に規模しい状況が続いています。
このような中で、旅行会社がアイデアを振り絞り、新しい取り組みを行っています。
- JTBの取り組み
- HISの取り組み
1. JTBの取り組み
JTBは9月1日に、コロナウイルス感染症対策としてPCR検査、抗体検査キット販売、感染症対策コンサルティングの3つの支援サービス事業に乗り出しました。
唾液によるPCR検査キットを用い、自身で唾液を採取後、指定検査機関に郵送する方式で検査を行うそうです。10人以上からの検査を受け付け、検査結果が陰性の場合は、陰性証明書も発行するそうです。
JTBでは、新入社員研修やミーティング、株主総会などの企業ニーズのほか、入学式や卒業式、スポーツ大会などで需要を見込んでいるとのことですが、修学旅行などにもニーズがあるように思います。ネックとなるのは、費用でしょうか。
2. HISの取り組み
HISのタイ法人であるHISツアーズが、アイリスオーヤマの家電製品の販売に乗り出しています。旅行業で培ったタイの国内ネットワークを生かし、ホテルやレストランなどに掃除機や空気清浄機を売り込むそうです。オンラインでも販売するそうです。
また、8月24日には学研ホールディングスのマレーシア法人と、タイ国内での学習塾「学研教室」の展開に向けたフランチャイズ契約締結を発表しています。9月にHISシーラチャ、ラヨーン、チェンライ、プーケットの4支店内に学研教室を開校。20225年までにタイ全土に100校を開校する計画だそうです。
「タイ全土に広がる支店ネットワーク、ファミリー層をターゲットとしたビジネスノウハウと学研の競争力ある教育サービスを掛け合わせることで高いシナジーを生み出せる。」としていますが、果たしてタイで受け入れられるのか、今後に注目したいです。
コロナウィルスは、ビジネスにとって非常に厄介なものですが、企業が変革するには良い機会なのかもしれません。従来の枠組みにとらわれることなく、色々なことにチャレンジできる企業が最後は生き残るのかもしれません。